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音と時間が奏でる現象のサウンドスケープ、八木良太展(2/2 ページ)

アートな下町清澄白河にオープンしたスペースSNAC。こけら落としとなるのは、1980年生まれの若手作家・八木良太の個展「事象そのものへ」。

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エキサイトイズム
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 この作品は「Sky / Sea」。水面に浮かんでいるレコード盤、上の面には「SKY」、裏側には「SEA」という文字が記載されている。SKY面には水面の音、SEA面には水中の音が盤面に刻まれている。そう、このレコードは水平線という境界そのものを表している。非常にポエティックな作品だ。水面に浮かぶレコード盤を眺めているだけで、波の音が聴こえてきそうである。

エキサイトイズム

 この作品の背後にある「机の下の海」を体験すると、「Sky / Sea」の面白さが倍増するだろう。まずは、ヘッドホンを装着してみてほしい。すると美しい波の音が聴こえるだろう。次にヘッドホンをしたまましゃがんでみよう。今度はまるで耳にぐっと圧力がかかったかのような、もごもごした感触が体験できるはずだ。

エキサイトイズム

 これは、テーブル面を水平線とし、水上と水中の音を切り替えて聴こえるというもの。これも非常に仕組みは簡単なものなのだが、実際体験するとその新しい感覚に驚かされ、水中にいるときはなんだか苦しくなるような気にさえなる。この作品も「REMOTE CON-TROLL」同様、耳の感覚を楽しみながら体験者が立ったりしゃがんだりしている様子は、それだけを見ていても面白い。

 最後に最近の作品を紹介したい。ライブパフォーマンスを一緒に行った蓮沼執太の曲「wannapunch!」のPVである。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

 「以前にNTTのICCで展示をしたのですが、その際の学芸員である畠中実さんからの紹介で蓮沼さんと出会いました。自分がずーっと撮りためていた光の明滅の映像があって、いつか作品化しようと思っていたところだったのでタイミングがよかったんです。その映像を蓮沼さんの曲に合わせて編集しました」と八木氏。

 蓮沼氏の軽やかな音楽に合わせて、リズミカルに表れる光の明滅は夜の街の鼓動のようで美しい。八木良太個展は、5月29日(土)まで。

八木良太個展「事象そのものへ」

開催中〜5月29日(土)

12:00〜20:00(火〜金) 11:00〜19:00(土日)

月祝休(展覧会開催中)


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