iPadブランドマガジンの驚き――“iPad後”の広告シーン:郷好文の“うふふ”マーケティング(2/3 ページ)
5月28日からiPadアプリで提供されている、プレステージ化粧品CLINIQUEの電子雑誌『Smile』。『Smile』を読んで、既存の雑誌やWebの表現とはまったく違うメディア体験に驚いた筆者。“iPad後”の世界はどのように変わっていくのか考えてみた。
広告も番組もシームレスに
2つ目は企業メディアの変化。業界用語では“Owned Media”と言う、自社Webサイトやブランドサイトなど企業が直接所有するメディアが変わるという。
「iPadなどのスレート端末によって、企業メディアは文字や音声、画像や動画をマルチメディアで伝えるものへと根本から変わります」と太田さん。
依然、会社案内や商品案内などカタログサイトが多い企業Webサイト、iPadはそこに革新をもたらす。“iPadのWebサイト”は、従来のフレーム構造やバナー、重いフラッシュ画面などから自由になり、Webは動くキャンバスになる。
3つ目はカスタマイズだ。ビルコムが制作した『情熱の系譜』(テレビ東京)と連動するiPadアプリ『情熱の系譜 for iPad』は、iPad専用コンテンツをテレビ番組と並行させて配信する(Apple側の審査終了次第、近日公開予定)。
情熱の系譜 ipad アプリ 登場
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テレビ番組を見ながら、iPadコンテンツを読む。片岡鶴太郎氏の絵の秘密をさらに掘り下げる。番組を提供する協和発酵キリンのメッセージも自然体で伝わる。「なるほど!」と思えばiPadからTwitterでつぶやく。「iPadアプリは広告なのか? それともテレビプログラムの1つなのか?」、それは視聴者が決めればいい。
楽しみ方は自由自在。いずれ、個人向け広告はもちろん、個人向け番組コンテンツも配信できるかもしれない。これからの“視聴者参加型メディア”とは、Webサイトなどの企業メディアと、ブログやTwitterなどの社会メディア、そして広告メディアの合体だ。iPadがその真ん中にある。
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