調査リポート
お金を貸してくれないかも……企業の約5割が「倒産の増加」を懸念(2/2 ページ)
改正貸金業法のメリットはどこにあるのだろうか。企業に聞いたところ「過剰貸し付けの抑制」との答えが最も多く、次いで「多重債務者の減少」「上限金利の引き下げ」と続いた。帝国データバンク調べ。
貸金業者からの借り入れ、「ある」は3.7%
消費者金融やクレジットカード会社といった貸金業者からお金を借りている企業はどのくらいあるのだろうか。「借り入れている(借りていたを含む)」と答えた企業は3.7%。企業規模が小さくなるほど借り入れを経験している企業は多くなり、「小規模企業」では6.6%に対し、「大規模企業」は2.2%。また業界別で見てみると「不動産」(9.0%)が最も多く、次いで「サービス」(6.6%)、「小売」(5.8%)と、内需関連業界で借入経験を持つ企業が目立った。
法改正によって、自社の資金繰りに影響があるという企業はどのくらいあるのだろうか。「影響がない」と答えた企業は85.1%に対し、「影響がある」は3.0%。規模別に見てみると「小規模企業」は5.0%となり、「大企業」(2.3%)を2.7ポイント上回った。また貸金業者から借入経験のある企業では、18.5%が「影響がある」と回答した。
調査期間は2010年5月20日〜31日で、1万806社が回答した。
関連記事
- 『闇金ウシジマくん』の関係者が語る、“優しい闇金”の真相(前編)
“優しい闇金融”と呼ばれる違法ビジネスを営む輩が、水面下でうごめいているのをご存じだろうか。その実態はベールに包まれていたが、ノンフィクションライターの窪田順生氏が彼らの実態を明らかにした。 - あなたのそばにいる“優しいヤミ金融”……その実態は?
かつて高金利で厳しい取り立てを行い、社会問題にもなったヤミ金融。しかし今では、 “優しいヤミ金融”と呼ばれる非合法な業者がはびこっているというが、その実態は不透明だ。そこで貸金業に詳しい、東京情報大学の堂下浩准教授に話を聞いた。 - あなたもお金が借りられなくなる? 法律が招いた“優しいヤミ金”
あなたは「優しいヤミ金融」という言葉をご存じだろうか? かつてのヤミ金といえば「取り立てが厳しい」「金利が高い」といったイメージがあるが、この優しいヤミ金とは「取り立ては厳しくない」「金利は高くないが、違法」といった手口だという。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.