東京都建設局と三菱地所は6月17日、丸の内ビルディングの再生水を活用したヒートアイランド対策を6月21日から実施すると発表した。丸の内ビルディング内の店舗から排出される厨房排水や雨水などを処理した再生水を行幸通りに散水して路面温度の上昇を抑え、ヒートアイランド現象を抑制する。
東京都建設局は行幸通りの景観整備工事に当たって、舗装の内部に水を蓄えることができる保水性舗装を車道部に施工。保水性舗装に蓄えられた水は気化する過程で周囲の熱を奪うため、路面温度の上昇を最大で10度程度抑制する効果が期待できるという。また三菱地所も、同工事に合わせて再生水を行幸通りに散水するための設備を設置している。
散水は6月から9月までの期間を予定しており、天候や気温などを勘案しながら実施していく計画。
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