コラム
あの人とは“合わない”と感じたとき……どのようにすればいいのか:吉田典史の時事日想(3/3 ページ)
「会社の上司とどうも意見が合わないんだよなあ」と感じたことがある人も多いだろう。そんなとき、どのようにすればいいのか。ビジネス書を読めばいろいろなことが書いてあるが、ちょっとした気持ちの持ちようで、なんとかなるかもしれない。
理解できなくても、分かち合えるように
コミュニケーションをテーマにしたビジネス書を読むと、簡単に上司や周囲のことが理解できるようなことが書かれてある。あの内容を否定するつもりはないが、むしろ「分かち合うことができなくて当然」と考えてみることを勧めたい。
職場という利害関係が複雑なところで人と人が理解し合うこと自体、容易なことではない。一部のビジネス書の内容を受け入れて「自分は上司とうまくいっていない。だから、ダメなんだ」と感じるのはナンセンスだ。むしろ「人を理解できなくていいし、人から理解されなくて当然だ」ということを強調したい。
このような考えを持つと、何かが吹っ切れてこないだろうか。そのうえで、相手が自分にとって本当に必要な人ならば「関係をよくしたい」と思い、さまざまな工夫をするはず。そのとき、それは迎合でもなければゴマすりでもなくなる。コミュニケーションの本質――つまり「理解し合えないけれど、分かち合えるようにしよう」という心理になっているはずだ。コミュニケーションとは、つくづく難しいものである。
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