完全失業者が仕事につけない理由――総務省調査
総務省統計局が、2010年4〜6月期の労働力調査を発表した。調査結果によると、完全失業者のうち「1年以上」失業している人は118万人と、過去2番目の高水準であることが分かった。
総務省統計局は8月17日、2010年4〜6月期の労働力調査を発表した。調査結果によると、完全失業者(349万人)のうち「(失業期間が)3カ月未満」という人は114万人と、前年同期と比べ26万人減少した。しかし「3カ月以上」という人は221万人と、同17万人の増加。このうち「1年以上」は118万人(同21万人増)と、ITバブル崩壊後の2003年4〜6月期(127万人)に次ぐ過去2番目の高水準であることが分かった。
完全失業者に、仕事につけない理由を聞いたところ「希望する種類・内容の仕事がない」は102万人で、同2万人減少した。また「条件にこだわらないが、仕事がない」(44万人、同4万人減)と「自分の技術や技能が求人用件に満たない」(21万人、同5万人減)もそれぞれ減少した。その一方「求人の年齢と自分の年齢が合わない」(61万人、同4万人増)と「勤務時間・休日などが希望と合わない」(36万人、同7万人増)が増加した。
求職活動をしていない理由
就業は希望しているものの、求職活動をしていない人はどのくらいいるのだろうか。同調査によると、就業希望者は474万人と、前年同期と比べ13万人の増加。また就業非希望者(就業を希望していない人)は3852万人と、同19万人増えた。
求職活動をしていない人に、その理由を聞いたところ「適当な仕事がありそうにない」という人は173万人と、同10万人の増加。このうち「今の景気や季節では仕事がありそうにない」とする人は25万人で、同1万人減少した。
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