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いったいどれが自分? 「“これも自分と認めざるをえない”展」(3/4 ページ)

顔、指紋、虹彩、ふるまい、輪郭……。いったいどれが自分? そんな自分の“属性”ついて考える展覧会。佐藤雅彦氏が放つ、知とユーモアの新しいエンタテインメントへ。

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エキサイトイズム

 「Outline to go」という作品。スクリーンの前に立つと、自分のシルエットが表示される。するとそのシルエットの輪郭を検出し、自分の輪郭の長さが分かるというものだ。

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Outline to go

 スクリーン横からヒモがぶらさがっており、それをするすると引っ張っていくと、自分の輪郭がヒモをほどくようにするすると抜け落ち「4メートル50センチ」といった数値が表示される。佐藤氏による作品キャプションには「人類史上意識されて来なかった属性を取得することができる作品」と書かれている。輪郭という新しい属性をここで見ることができる。

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 緒方壽人氏と佐藤雅彦氏による「2048」。ここでは最初に登録した「虹彩」の情報により属性が絞られる。まさに映画の「マイノリティ・リポート」でトム・クルーズがやっていたアレである。虹彩認証は生体認証技術の中でも極端に精度が高いとされている。

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2048

 手前にある箱をのぞき込むと、ほんの数秒でカチッと自分の名前が前方のガラスに表示される。それまで「●●または××」といわれたり、勝手な属性を付けられた作品を見ていただけに、ぱっと指さされてしまうと、「ああ分かったのね」といううれしい気持ちと、「なんですぐ分かっちゃうの」という怖い気持ちで複雑な気分。

 さらに手前に用意されている黒板消しでこのガラス面を消していく、すると自分のデータがどんどんと失われていくが「まだあなたです」といわれる。しばらくすると「もうあなたではありません」という表示が。目の前にあるデータが「自分」といわれる気持ち悪さ、その一方で「あなたではありません」といわれたときのショック。もう何が自分なのか頭がぐるぐるしてよく分からなくなってくる。

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