双日は8月23日、同社100%子会社のコーリンクがスマートエナジーと共同で2010年4月に設立した排出権取引市場(JCX)が2010年7月から本格運営を開始し、このほど改正東京都環境確保条例に基づく東京都クレジットの売買が初成立したと発表した。取引価格はトンあたり1万2000円で、取引数量は5年間で22トン。
JCXは、インターネットを通じたCO2排出権売買の仲介会社。対象となるのは、東京都クレジット、再生可能エネルギーによって創出された電力の環境付加価値を証書化したグリーン電力証書、国内排出取引制度に基づく国内クレジット、環境省オフセットクレジット(J-VER)などの国内排出権や、京都メカニズムに基づく海外排出権。提供するサービスは、排出権の売り手と買い手のマッチニング、および取引価格などの情報提供。
このほど売買が成立したクレジットは、大和ハウス工業が顧客企業から委託を受けて取りまとめたもので、中小規模事業所による削減量を対象とした都内中小クレジットの第1号申請案件となった。認定が下り次第、上記の取引価格でシンガポールに本社を置く石油仲介アジア大手ギンガペトロリアムの日本法人ギンガエナジージャパンが購入する予定。
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