「海外で働きたい」という思い、役職によって違い
「いつかは海外で働きたい」と思っているビジネスパーソンはどのくらいいるのだろうか。産業能率大学の調査によると、7割近くの人が「海外で働きたいと思わない」と回答していることが分かった。
あなたは海外で働きたいと思いますか? 20〜50代のビジネスパーソンに聞いたところ、「海外で働きたいとは思わない」と答えた人は67.0%に達していることが、産業能率大学の調査で分かった。一方「どんな国・地域でも働きたい」は16.3%、「国・地域によっては働きたい」は16.8%だった。
“働きたいと思う”と答えた人を役職別に見てみると、一般社員は29.3%、係長クラスは34.5%、課長クラスは41.2%、部長クラスは57.1%と役職が上がるほど積極的な意識がうかがえた。その理由として、産業能率大学は「部長層に登用されている人材は組織コミットメントや挑戦意欲が高い。また海外派遣がさらなるキャリアの向上につながるチャンスだという意識を持っている」と分析した。
海外で働きたい理由、働きたくない理由
海外で働きたいと答えた人に、その理由を聞いたところ「自分自身の視野を広げたいから」(77.3%)と「日本ではできない経験を積みたいから」(75.8%)を挙げる人が目立った。このほか「語学力を高めたいから」(41.7%)、「外国人と一緒に仕事をしたいから」(28.8%)と続いた。
一方、海外で働きたいとは思わない人に、その理由を尋ねたところ「海外勤務はリスクが高いから」(51.5%)と「自分の能力に自信がないから」(50.7%)を挙げる人が多かった。「自分の能力に自信がないから」は20代で63.5%に達した。また子どもがいる層では「家族に負担がかかるから」(53.8%)と答えた人が最も多かった。「海外で働きたいと思うかどうかは、子どもの有無による差は見られなかったが、働きたくないと思う人は家族の負担増加を心配する人が多いようだ」(産業能率大学)
インターネットによる調査で、20〜50代のビジネスパーソン400人が回答した。調査期間は6月29日から6月30日まで。
関連記事
- 英語力を求める求人が、ものすごく増えている
英語力を求める企業が増加傾向にあるが、ビジネスパーソンの英語レベルはどのくらいなのだろうか。現在の英語レベルを聞いたところ「ビジネス初級レベル」以上の英語力がある人は、わずか9.1%だった。リクルートエージェント調べ。 - ここでは働きたくないなあ……と大学生が思う業界
あなたはどこの業界で働きたいですか? 2011年3月卒業予定の大学生に聞いたところ「商社」がトップ、次いで「銀行」「食品」と続いた。日経HR調べ。 - 不採用の理由を「お答えできない」理由
就職活動(新卒・転職)をしていて100発100中で合格・採用をゲットできる人はいません。普通は採用される率より、不採用となる率の方が高いでしょう。不採用となった時、その理由を企業に尋ねると教えてくれるでしょうか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.