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桃太郎の鬼ヶ島にインストールされた現代アート:瀬戸内芸術祭(2/3 ページ)

瀬戸内国際芸術祭2010特集。女木島の中心からバスで10分程度山を登ると、鬼の洞窟と呼ばれる「鬼ヶ島大洞窟」。ここは、通常は観光地として親しまれているところで、桃太郎伝説が伝えられる地だ。

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 木造の家屋の中に迷宮を作り出した、行武治美の作品「均衡」。これは、圧巻としかいいようがない。木造の家屋の中に、1万数千枚ものガラスのパーツを用いた無数の柱がカーテンのように巡らされてる。

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「均衡」行武治美

 鏡に囲まれたミラーハウスのような閉塞感はなく、それぞれのガラスの角度が違い、間から漏れる光やさまざまな背景の写り込んで自分がどんなところに立っているのか、一瞬分からなくなる。まさに、ラビリンス。

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 奥の階段からは2階に上ることができる。そこから見る風景もまた面白い。見る時間帯や天気などによって、光と影の陰影のつきかたは全然異なるだろう。あまり長い時間いると少々怖くなってくる、多彩な表情を持つ作品である。

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 レアンドロ・エルリッヒの作品は、作品と出会う一瞬にすべてがかかっている。空間の中に一歩踏み入れたときの何ともいえない違和感、そして巧みな視覚のトリックとハイセンスなユーモアで「あ、だまされた」と思いながらもずるずると彼の作品世界に引きずり込まれてしまう。

 金沢21世紀美術館の「Swimming Pool」では、一瞬水の中に何故人が? と思ったらそうではなくガラスの奥に空間があることを知り、シャネル モバイルアートでは、何も見えない真っ暗な部屋に通されたかと思いきや、下に溜まっている水たまりにパリの街とそこでの営みが映し出されていた。

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「不在の存在」レアンドロ・エルリッヒ

 今回作品を仕掛けたのは、レストランの中。このレストランは芸術祭のために新しく建てられたもので、中央に真っ白な石が敷き詰められている中庭がある。しばらく待っていると、ザッザッザッザという音がして中庭に目をやると、石の上に足跡が残されていた。何か、いるらしい。

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