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コラム

もし日本が外国から侵略されたら、どうしますか(1/2 ページ)

もし日本が外国から侵略された場合、どうしますか? 内閣府の調査によると「分からない」と答えた人は10.1%。ただ過去の調査と比べ「分からない」という人は減少傾向にあり、このことは危険な兆候かもしれない。

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著者プロフィール:中村修治(なかむら・しゅうじ)

有限会社ペーパーカンパニー、株式会社キナックスホールディングスの代表取締役社長。昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。


 尖閣列島の一連の問題について、メディアがこぞって「民主党政権は弱腰だ」という批判を繰り返している。こういう外交が繰り返される中で、日本の国民が失っていくものがある。それは、領土問題という枠を越えた「国益の損失」があるような気がする。

 ここに興味深いデータがあるので、ご覧いただきたい。内閣府大臣官房政府広報室が出している「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」である。全国の20歳以上3000人を対象とした調査で、有効回答が1781人もいるので、その数字の確度は高い。

 その中で、最も気になるのが「外国から侵略された場合の態度」という項目である。平成21年(2009年)の結果では、もし日本が外国から侵略された場合、どうするか聞いたところ「何らかの方法で自衛隊を支援する(自衛隊に志願しないものの、あらゆる手段で自衛隊の行う 作戦等を支援する)」と答えた者の割合が49.6%。

 次いで「武力によらない抵抗をする(侵略した外国に対して不服従の態度を取り、協力しない)」と答えた者の割合が23.0%。「一切抵抗しない(侵略した外国の指示に服従し、協力する)」と答えた者の割合が8.1%。「自衛隊に参加して戦う(自衛隊に志願して、自衛官となって戦う)」と答えた者の割合が6.2%。「ゲリラ的な抵抗をする(自衛隊には志願・支援しないものの、武力を用いた行動をする)」と答え た者の割合が1.9%。一方「分からない」と答えた者の割合が10.1%となっている。

 その解答の昭和53年度からの推移を表したのがこのグラフである。

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