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決算発表、雇用指標の発表を前に手仕舞い売りに押される清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

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<NYダウ>10751.27▼78.41

<NASDAQ>2344.52▼26.23

<為替:NY終値>83.37-83.43

決算発表、雇用指標の発表を前に手仕舞い売りに押される

 朝方発表された住宅関連指標は堅調、一時原油価格も2カ月ぶりの高値を更新したのですが、特に材料視されることもなく、金融規制強化懸念や週後半の雇用指標、決算発表を前に持高調整の売りや手仕舞い売りに押される格好となりました。個別の投資判断や材料で売られるものが多かったのですが、特に相場全体として方向感があるというよりは単純に需給要因で下げたということなのだと思います。指数の下落幅も一部の銘柄の影響が大きく、指数ほど下落している印象はないと思います。

 週後半から決算発表が始まることに加え、雇用統計をはじめ、景気動向を占う上で重要な雇用関連の指標の発表が相次ぐことや目先的な過熱感を覚ますような調整という格好です。欧州の金融規制強化も銀行株の動きを見る限りでは影響も限定的となっており、雇用指標など景況感を見極めたいということなのだと思います。ただ、目先的な過熱感が強いこともあり、好材料よりも悪材料に敏感に反応していました。

 個別には反トラスト法(独占禁止法)に関連して米司法省が提訴したと発表したアメリカン・エキスプレスが大幅安、指数を押し下げました。欧州で金融規制強化の動きが見られたのですが、JPモルガン・チェースが堅調となるなど米銀への影響は限定的でした。投資判断の引き下げられたマイクロソフトやメーシーズが売られ、インテルやアップル、IBMなども利益確定売りに押されました。大手買収ファンドが関心を示していると報じられたサラ・リー(食品)や投資判断の引き上げのあったフォード・モーターは大幅高となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は介入や金融緩和に対する期待と懸念が入り混じり、為替の動きに敏感に反応しながら方向感のない展開となりました。為替が動くと先物が動き、先物が動くと為替が動くという展開で目先の需給に振らされる格好となりました。加えて、金融規制強化懸念もあって、海外で金融株が売られるのではないかとの懸念から金融株などを売り急ぐ動きもあり、指数を下押す要因となりました。

 米国市場は軟調、ナスダック指数は大幅安となり、シカゴ市場(CME)の日経平均先物も軟調となったのですが、為替が比較的落ち着いていることや追加金融緩和や円売り介入期待から底堅い展開が期待されます。昨日も欧州の金融規制強化を受けて銀行株などは売られており、米国株安の原因が直接日本市場に影響することも少ないと思います。昼頃に発表される金融政策決定会合の結果で金融緩和が新型オペの増額などだけではなく、買取資産の多様化などが見られれば、好感して買い急ぐ場面もあるかもしれません。同時に円売り介入でもあれば、堅調な展開となって来るでしょう。逆に失望感を誘うような結果であれば、円高進展、株価も大きな下落となってしまいそうです。

 日経平均は相変わらず9500円〜600円水準を上値に下値を探る展開となっています。日銀の金融政策決定会合で期待通りの金融緩和策や円売り介入などが見られれば9500円水準を目指すことになるのでしょうし、逆に期待されたほどでなけければ、下値の節目と見られる9200円〜300円水準を試すような動きとなって来るものと思います。海外市場に比べて割安感も強まっていることから、底堅さは見られるものと思います。

本日の注目点

◇日銀政策委・金融政策決定会合の結果発表

◇白川日銀総裁会見

◇9月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数

◇豪中銀理事会

◇インドネシア中銀理事会

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