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コラム

為替報道に見る、“いんちき臭い”メディアの姿相場英雄の時事日想(3/3 ページ)

9月15日、日銀が円売り・ドル買いの市場介入に踏み切った。急激な円高に歯止めをかけるための措置だったわけだが、この情報を伝えたメディアの体制に不備はなかったのだろうか。

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 一方、現在は実績が確実に公表されてしまう。今も昔も、極めて確認の取りにくいネタではあるが、筆者が担当していた当時のように「書いたモノ勝ち」ではないのだ。

 加えて現在は、FXの急速な普及で個人投資家も市場動向に目を光らせている。その上、彼らがTwitterを通じて情報を交換・共有している。9月のあいまいな報道に対しては、容赦のない批判がTL上に並んだ。

 介入報道は特オチナシのネタから、確実に規模と金額を割り出せるネタに変質した。財務省が2000年に実績発表を始めて以降、今回は初の大規模介入後の開示に当たる。担当記者は相当に気を引き締めてネタと対峙(たいじ)しなければならない。なにかとマスコミへの風当たりが強い昨今、介入報道の質がメディア選別の起爆剤になるかもしれない。

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