国勢調査、都内ネット回答率は8.4%で想定を上回る
2010年国勢調査から、東京都のみでモデル導入されたインターネット回答。利用件数は52万9000件で、想定を上回る利用があったと総務省が明らかにした。
総務省は10月12日、今回の国勢調査から東京都のみでモデル導入したインターネット回答が、都内全世帯の約8.4%に当たる52万9000件となり(速報値)、当初想定していた目安である5%を大きく上回ったと発表した。
ネット回答は当初、調査票の配布を開始した9月下旬から10月7日まで受け付ける予定だったが、利用者が多かったため期限を10月11日に延長。ネット回答者が最も多かったのは、10月3日の6万9000件だった。
国勢調査は5年に1回行われ、2010年のように0がつく年には調査項目が多い「大規模調査」が、5がつく年には「簡易調査」が行われる。従来の国勢調査では、調査員が各世帯を回って調査票を回収したり、聞き取り調査を行ったりという方法をとっていたが、2010年の大規模調査では、郵送での提出が初めて全国で可能になったほか、東京都のみモデル地域としてインターネット回答が導入された。
今回調査票の郵送やインターネット回答を導入した理由は、「調査員が訪れる時間に合わせて書く必要がなく、自分の都合に合わせて書ける。提出方法の選択肢を増やすことで、提出しやすくなるのではないかと考えたため」(総務省)。とくにインターネット回答では、提出結果がリアルタイムで分かるので調査員が追加で各世帯を回る必要がない、提出時に回答もれがないかどうかをチェックできるため、追加の確認作業が不要になるなどのメリットがあるという。
東京都をモデル地域として選んだのは、人口規模が大きく、ネットの普及率が一定レベル以上の高さであること、また、都市部だけでなく山間地域、島嶼(とうしょ)地域などがあり多様性に富んだ地域であることが決め手になったため。今後はネット回答を全国へ拡大することも検討する。
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