日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)と日本通運が共同出資で設立した宅配便事業会社「JPエクスプレス」が、9月30日に東京地裁から特別清算の開始決定を受けたことが分かった。帝国データバンクによると、負債総額は681億4900万円(2010年3月期末時点)。
JPエクスプレスは2008年6月に設立された宅配事業会社。日本郵便の「ゆうパック」と日本通運の「ペリカン便」の宅配事業を統合し、その事業会社としてスタートした。2009年4月にペリカン便の事業を引き継いだが、業績悪化を懸念する総務省がゆうパックとの統合を認可せず、計画が頓挫していた。
当初の計画では初年度(2010年度3月期)に取扱個数5億2000万個、売上高2800億円、従業員1万1000人を予定。しかし2009年3月期の最終損益は12億1400万円の赤字、さらに統合を見込んでの先行投資が負担になり、2010年3月期の赤字額は599億8500円に膨らんでいた。
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