コラム
会社はユニオンを怖がっている……その“噂”は本当なのか:吉田典史の時事日想(4/4 ページ)
「労働組合のユニオンに入れば、社長は怖がる」といった情報が、ネット上であふれかえっている。しかし書かれていることは、本当に事実なのだろうか。今回の時事日想はユニオンの“噂”について検証した。
前述の坂氏によると、女性ユニオン名古屋の場合は1割はユニオンが受け取り、残りの9割は本人に手渡されるという。仮に和解金が100万円で決着すると、ユニオンは10万円を受け取る計算になるが、それだけで運営は成り立つのだろうか。
「財政事情は苦しい。全国のほとんどのユニオンがこのような状態だろう。だから、後継者を育成することがなかなかできない。同じ人が役員を続けていかざるを得ないのも、こういう事情があるからだ」
社内で問題に巻き込まれたときにはネット上に書かれてある「噂」を信じるよりも、ユニオンに相談に行くことを勧めたい。生活が奪われるかもしれないときに、誤った情報に振り回されるなんてナンセンスだ。
関連記事
- 約9割のビジネス書は、ゴーストライターが書いている
ビジネス書を読んだことがあるという人も多いだろう。しかしビジネス書の多くは、“ゴーストライター”が書いていることをご存じだろうか。ある大手出版社の役員によると「約9割はゴーストライターが書いている」という。 - ここでは働きたくないなあ……と大学生が思う業界
あなたはどこの業界で働きたいですか? 2011年3月卒業予定の大学生に聞いたところ「商社」がトップ、次いで「銀行」「食品」と続いた。日経HR調べ。 - “雇用流動化”という甘い言葉に、ダマされてはいけない
ビジネスパーソンは転職を繰り返し、自分に合った職場を見つけた方がいいのだろうか。「雇用流動化をもっと進めるべき」という人もいるが、この言葉の裏に潜む“本音”も忘れてはいけない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.