コラム
あなたの給料の対価は何ですか?:ちきりんの“社会派”で行こう!(3/3 ページ)
会社からもらっている給料。業界やポジションによって大きく異なっているものですが、その差はどこから生じているのでしょうか。ちきりんさんは「給料の対価」という視点から解説します。
何を対価としてお金を稼ぎたいですか?
最後に、才能をベースに活躍する職業人の場合、例えばプロスポーツ選手やミュージシャン、アーティストなどは次のようになるでしょうか。
(1)才能への対価……80%
(2)個人犠牲への対価……20%
基本は才能の商売です。ただし、プライバシーをあれこれ暴かれたり、疲れていても笑顔を作る必要があったりと、スターならではの悩みもあります。有名税とも言われる部分が「個人犠牲への対価」と考えられるでしょう。
このように給料の対価は立場によって、また業界や企業によっても異なります。ストレスの大きな仕事をしている人は、そのストレスに耐えることに対して報酬をもらっているのかもしれません。自分の給料が低すぎる、高すぎると考える時にまず、「自分の給料は何の対価として支払われているのか?」と考えてみてはどうでしょうか。
また、「自分は何を対価としてお金を稼ぎたいのか?」と考えれば、就職や転職に関しても新たな視点で考えることができるかもしれません。
そんじゃーね。
著者プロフィール:ちきりん
兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」
関連記事
- “こだわり”があなたの判断を誤らせる
大学時代の授業で「人は“こだわり”があると考えが偏向し、中立的な予測ができなくなる」と学んだちきりんさん。中立的な立場から、ものごとを考えるにはどうすればいいかについて考察します。 - “効率”の世界から、“効果”の世界へ
“効率”を武器にして、世界の大国の地位を手に入れた日本。しかし、ちきりんさんはこれからは“効率”ではなく、“効果”を重視した社会にしなければいけないと説きます。 - GDPの成長で豊かさを実感できるようになりましたか?
“失われた10年”などとも言われながら、バブル崩壊後も堅調に増加してきた日本のGDP。しかし、その成長が豊かさとして感じられなくなっているのはなぜか、とちきりんさんは問いかけます。 - 「ちきりんの“社会派”で行こう!」連載バックナンバー
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.