FX業者の間で、“二極化”が進んでいる
円高に関するニュースが連日のように報道されているが、FX業者の収益動向はどうなっているのだろうか。2009年度の収入高残高は1357億8600万円と前期比1.3%減であることが分かった。帝国データバンク調べ。
円高に関するニュースが連日のように報道されているが、FX(外国為替証拠金取引)業者の収益動向はどのようになっているのだろうか。主要48社の2009年度の収入高総額は1357億8600万円(前期比1.3%減)であることが、帝国データバンクの調査で分かった。各社は口座数と預かり証拠金残高を増やしたが、「景気回復への不透明感を背景に顧客の投資スタンスが慎重になり、取引の小口化が進行。さらに新規参入業者の増加による競争激化もあり、急成長した2008年度に比べて全体の収入高は減少となった」(帝国データバンク)
直近2期を見てみると、2008年度に増収した企業は34社に対し、2009年度は20社まで減少した。収入高を規模別に見ると、収入高50億円以上の業者で増収だったのは75%。一方、10億円以上〜50億円未満の業者の75%が減収しており、「勝ち組と負け組の二極化の傾向が見え始めている」(同)
収入高1位は外為オンライン
収入高の上位はどこの業者だろうか。1位は外為オンラインの191億2600万円(前期比17.6%増)。2位以下は外為どっとコムの158億9400万円(同32.4%減)、クリック証券の151億2400万円(同87.2%増)、マネーパートナーズの96億8200万円(同44.8%増)と続いた。
FX業界は現在、大きな転換期を迎えている。2010年8月1日から上限50倍のレバレッジ規制が始まり、2011年には25倍までに規制される予定だ。「このレバレッジ規制を機に、高レバレッジで短期売買を中心に行う個人投資家が離れていくとみられ、取引高の減少が予想される。また度重なる規制に対応できず、不振企業の淘汰や業界再編も今後進んでいくだろう」(帝国データバンク)と分析している。
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