コラム
“未払い残業”の争いが増える、3つの理由:吉田典史の時事日想(4/4 ページ)
退職者が、かつて勤務した会社に対し「未払い残業代を支払え」と訴えるケースが増えている。こうした問題が起きる背景には、何が潜んでいるのだろうか。筆者の吉田氏が取材を通じて分かったこととは……。
これも誤解されがちだが、その週の労働時間が40時間を超えたときには、その時間外労働の分については、会社は25%以上の割増賃金を支払う義務がある。ただし、特例措置対象事業場は44時間となっている。
滝口氏はこう述べる。「一般的には『残業』『休日出勤』には割増賃金が支払われるもの、と思われがちだ。所定労働時間と法定労働時間、所定休日と法定休日などと区分して考えることは少ない。これも、就業規則(賃金規定を含め)などのルールがあいまい、またはそこに記載している内容が社員らに周知されていないからではないか」
ルールの徹底がこの問題を解決していく1つのきっかけになる、と私は思う。あなたの職場は大丈夫だろうか。
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