コラム
コンビニのパスタが、“モチモチ”している理由を探る:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
「コンビニのパスタはあまりおいしくないのでは」と思っている人も少なくないだろう。しかし実際に食べてみると、モチモチしていておいしいのだ。そこでローソンの開発担当者に、パスタ開発の裏話を聞いた。
モチモチ・シナリオで食べさせる
10月からは2つの新製品に力がこもっている。まず「焼きパスタ ハンバーグのボロネーゼ」。焼きドーナツ、焼きカレー、両面焼きそばの流行をヒントにしたもので、フォークを当てるとカリカリのレスポンスがある。グッと押すと今度は弾力あるパスタがからんでくる。口に入れたときの、モチカリのハーモニーが楽しい。
そしてリニューアルしたカルボナーラフェットチーネは、ヨード卵がポンと真ん中に座る。チーズは樹脂シート載せから脇寄せに変更した。チンして「アチチッ」と言いながら卵を割ると、見事な半熟卵。自分で卵を割る演出がいい。
パスタ屋が支持されているのは、食べる瞬間までのモチモチのシナリオがあるからだ。買って開いて食べるだけでなく、混ぜたり、かけたり、くるくるしたり――それがパスタの楽しさである。外食なら当たり前のことが、これまでのコンビニ弁当では我慢させられることがあった。それをパスタクオリティにまで高めたことが、今回のヒットにつながったのではないだろうか。
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