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コラム

フリスクがミンティアのシェアを奪っているコンビニ、ヒット商品の理由(1/2 ページ)

口臭対策や眠気対策など、ビジネスパーソンの強い味方となる清涼錠菓。その市場の2大ブランドがフリスクとミンティアである。1年前はミンティアが優勢だったが、今年になってフリスクが追い上げている。その背景にはどんな理由があるのだろうか。

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「コンビニ、ヒット商品の理由」とは?:

限られた売り場を最大限に活用して、面積当たりの売り上げを高めているコンビニ。約100種類の新商品が毎週発売されているが、売れない商品は発売から2週間ほどで撤去されてしまう。厳しい審判をくぐり抜け、コンビニでヒットしているのはどんな商品なのか。一般には「おいしい商品」「お得な商品」「テレビCMが放映されている商品」が売れると思われがちだが、実は重要なのは「店頭展開」。このコラムでは、コンビニのヒット商品を展開方法の観点から分析していく。


 ビジネスパーソンのコンビニにおける人気購入アイテム“清涼錠菓”。食後のちょっと気になる口臭対策や、ダルい会議の眠気対策をする上での強い味方となってくれます。

 清涼錠菓市場では、強力な2大ブランドがシェアを争っています。その2大ブランドとはご存じ、「フリスク」と「ミンティア」です。過去には「ピンキー」もシェア争いに参加していましたが、若い女性にターゲットを絞り込んだため、消費者の多数を占める男性ビジネスパーソンのニーズに対応できなくなりました。そのため、現在ではシェアが低下しており、コンビニの定番棚を獲得できていません(新商品を置くための棚には登場します)。

フリスク(左、出典:クラシエフーズ)、ミンティア(右、出典:アサヒフードアンドヘルスケア)

 熾烈(しれつ)なシェア争いを行っている、フリスクとミンティアの違いとして以下の3点が挙げられます。

1.販売価格:フリスクの210円に対して、ミンティアが105円と2倍の差

2.テレビCM:CMキャラクターはフリスクが外国人で、ミンティアがミンティアガールズ&ビビる大木

3.ターゲット:フリスクよりミンティアの方が比較的若年層向け

 清涼錠菓そのものの売り上げは、10月のタバコ増税後、大きく伸びています。増税を機に禁煙を誓った元喫煙者たちが、口寂しさをまぎらわすために購入しているようで、ガムとともに人気となっています。あるコンビニチェーンのデータを見ると、2009年10月と比較して清涼錠菓の売り上げは61.2%も伸びています。

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