日本社会の10年後は不安……そう感じている人が多い業種は?
日本社会の現状について、どのように感じている人が多いのだろうか。25〜34歳のビジネスパーソンに聞いたところ「良い」が6.1%に対し、「悪い」が71.5%に達していることが分かった。DODA調べ。
日本社会の現状について、どのように感じている人が多いのだろうか。25〜34歳のビジネスパーソンに聞いたところ「良い(とても+やや)」と感じている人が6.1%に対し、「悪い(とても+やや)」は71.5%に達してることが、DODAの調査で分かった。
また「10年後の日本社会」がどうなっていると思うかを聞いたところ「良くなっている(とても+やや)」が26.0%、「悪くなっている(とても+やや)」は41.7%。日本の未来に対しても楽観視していない様子がうかがえた。
将来への不安を抱く、教員・公務員、ITエンジニア
職種別に見てみると、営業職、販売サービス職は日本社会の現状を「悪い」と感じている人が多く、「とても悪い」の割合が40%近い(平均28.0%)。「仕事柄、顧客と接する機会が多く、直接・間接的に不況を実感することが多いからかもしれない」(DODA)。ところが、10年後の日本社会については「良くなっている」の割合が約30%(平均26.0%)と他職種に比べて高くなり、将来に前向きな気持ちを抱いている人が目立った。
一方、教員・公務員、ITエンジニアは、他の職種に比べて現状を「悪い」と感じている人が少なく、「とても悪い」の割合は約20%(平均28.0%)にとどまった。しかし10年後が「良くなっている」と考える人の割合は20%未満(平均26.0%)と他の職種に比べて少なく、日本の先行きに不安を抱いている人が多いようだ。その背景として「教員・公務員は、政府が『公務員の総人件費2割削減』による財源確保策を掲げたこともあり、今まで雇用や給与が安定している職業と見なされていた『公務員』がそうとは限らなくなり、将来に対して不安を感じる人が出てきたことが考えられる」(DODA)
またITエンジニアについては「国内ITサービス市場は低い成長率で推移する」(IDC Japan)といった予想があったり、賃金の安い海外へ開発業務がシフトする動きもあり、不安を感じている人が多いようだ。「IT業界の歴史はまだ浅く、自身の将来像をイメージするために参考となる年配のエンジニアが少ない。さらに技術や環境の変化が激しい業界であることも影響し、10年後の状態が想像できず、漠然と不安を抱える人も少なくないのでは」(DODA)としている。
インターネットによる調査で、25〜34歳のビジネスパーソン1000人が回答した。調査期間は2010年9月16日から9月23日まで。
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