医者と患者、すれ違う前提を越えて:ちきりんの“社会派”で行こう!(3/3 ページ)
専門家と一般人とでは、あることについて考える上での前提が異なっていることがあるというちきりんさん。医療を例に、そんなすれ違いについて解説します。
前提を合わせよう
というわけで、
(1)「人体や生命の仕組みは、科学的に解明されていない」という前提(対:「最先端医療技術をもってすれば分かるはずだ、治せるはずだ」という前提)
(2)「すべての生き物は死を避けられない」という前提(対:「こんなことで死ぬわけないだろ!?」という前提)
(3)「医者の目的と患者の目的は必ずしも同一ではない」という前提(対:「目的は同じだから“お医者さま”に任せておけばいいのだ」という前提)
にすれ違いがあると、医者と患者側の信頼関係の構築や意思疎通に混乱が生じ、ベストな結果が得られないのではないかと思ったりしました。
そんじゃーね。
『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』(イースト・プレス刊)
ちきりんさんによる新刊『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』がこのほど発売されました。「ラクに生きる」「『自分基準』で生きる」「賢く自由に『お金』と付き合う」「仕事をたしなみ、未来を作る」「ストレスフリーで楽しく過ごす」といった“毎日を楽しく生きるための極意”が詰まっています。
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著者プロフィール:ちきりん
兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。著書に『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』がある。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」
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