転職活動を始めた理由に“変化”あり
「景気が回復しつつある」といった声も聞かれるが、転職活動を始めている人の意識に変化は出ているのだろうか。DODA(デューダ)の調査によると、やむを得ない理由や不安に駆られてという人が減少する一方、現状の改善を目指す人が増加傾向に。
「景気が回復しつつある」といった声も聞かれるが、転職活動を始めた人の意識に変化は出ているのだろうか。2010年10月以降に転職活動を始めた人に「なぜ転職活動を始めましたか?」と聞いたところ「会社の将来性が不安」(12.8%)と答えた人が最も多いことが、転職サービス「DODA(デューダ)」の調査で分かった。次いで「他にやりたい仕事がある」(11.4%)、「給与に不満」(8.0%)という結果に。
昨年3位であった「倒産/リストラ/契約期間の満了」(7.6%→4.7%)が6位になったほか、1位の「会社の将来性が不安」も、前年から1.9ポイント減少。逆に増えたのは「他にやりたい仕事がある」「給与に不満がある」(いずれも0.8ポイント増)、「残業が多い/休日が少ない」(0.6ポイント増)。やむを得ない理由や不安に駆られて転職する人が減少する一方、現状の改善を目指す前向きな転職理由が増加した。
「景況感の回復とともに中途採用の求人数も増加傾向となっている。『DODA』が発表している転職求人倍率も、2010年7月には1倍を超え、2011年1月には1.20倍と2008年9月のリーマンショック前の水準まで回復した。こうした背景を受け、キャリアアップを目指してタイミングをうかがっていた転職希望者が動き始めたと考えられる」(DODA)
業種別に見る、転職活動を始めた理由
業種別に見ると「IT/通信/インターネット」では、「専門知識・技術を習得したい」が、全体平均値を2.6ポイント上回る8.5%で3位に。また「幅広い経験を積みたい」(対全体平均+1.3ポイント)、「市場価値を上げたい」(同+2.1ポイント)も全体より高く、全体的にスキルアップ志向がうかがえた。
「メーカー」は都心から離れた工場勤務の人が多いためか「U・Iターンしたい」(同+1.4ポイント)が、他業種に比べ目立った。このほか「メディカル」は「業界の先行きが不安」(同+5.1ポイント)、「金融」は「顧客のためになる仕事がしたい」(同+4.0ポイント)、「メディア」は「残業が多い/休日が少ない」(同+3.5ポイント)が他業種に比べ多くなるなど、業種によって転職理由に差異があることが分かった。
インターネットによる調査で、転職活動をしている1万6914人が回答した。調査期間は2010年10月から2011年1月31日まで。
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