丸投げ質問は禁止すべき――京大カンニング問題から考えたこと(3/3 ページ)
2月末からメディアを騒がせている京大カンニング問題。試験時間中にYahoo!知恵袋に京都大学の入試問題が投稿されたことが問題になったが、筆者はそもそも「丸投げ質問をどう見るか」という点で問題提起する。
OKWaveは丸投げ禁止だったものの……
もう1つ。著名なQ&Aサイトに「教えて!goo」があります。システムとQ&Aのコンテンツはオウケイウェイヴ提供の「OKWave」と同じものです。
オウケイウェイヴの兼元謙任社長とは、少人数のお酒の席で熱く語りあったことがあり、彼は強く、本当に強く、「丸投げ質問は断固禁止。質問事項の解決によりその人の成長や前進に寄与しなければいけないと思っている。丸投げ質問で回答を得ることは本人のためにならない」と語っていました。
京大カンニング事件が発生し、「ぜひ、OKWaveの禁止事項を知っていただき、Yahoo!知恵袋との姿勢の違いを宣伝したい!」と思い、OKWaveの禁止事項ガイドラインを拝見したところ……、この規定が変更されていました(参照リンク)。
オウケイウェイヴは上場企業なので、「この姿勢をとることでYahoo!知恵袋との比較劣位になってしまっている」と株主からの強い指摘と批判があったのかもしれません。ユーザーが「いかにも正論」を振りかざして繰り返し主張したのかもしれません。何にしても推測に過ぎませんが、兼元社長の教育的配慮に基づく強い信念が、サービスとして発揮できなくなったのは確かです。
この事実を元にして申し上げます。
「丸投げ質問は断固禁止」
未成年への教育的配慮は、理屈抜きに、大人が断固たる姿勢を見せることも大切です。上記記事に共感していただけるのでしたら……、子どもには本当の思考力を身に付けさせたいと思っているのでしたら……、「丸投げ質問は断固禁止」という姿勢を子どもたちに見せることに協力していただけませんか?(寺西隆行)
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