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宋文洲が語る、東電の原発事故とダメな会社の共通点(3/3 ページ)
東北関東大震災が発生し、2週間が経過した。「今後の日本はどうなるのか」「自分の仕事は大丈夫なのか」など不安を感じているの人も多いのでは。震災後の日本社会そして原発事故について、宋文洲氏が語った。
上司が部下に言ってはいけないこと
日本は大震災を経験し、大変な局面を迎えている。多くのビジネスパーソンは必死になって働くだろうが、上司は「もっとやる気を出せ!」と言ってはいけない。恋愛にマニュアルがないように、やる気を出す方法というものもない。こういう非常事態だからこそ、上司は部下に対し「無理をしないでくれ」と言わなければいけない。
ダメな上司に限って、部下に「やる気を出せ!」などという。多くの日本人は本当によく働く。もちろんあまり働かない人もいるが、そういう人に「やる気を出せ!」と言ってもムダ。それは無精卵を温めて、ヒヨコにかえそうとするようなこと。またダメな上司が「やる気を出せ!」と命令しても、部下は「お前にだけは言われたくない」などとバカにするだけだ。
みんなの気持ちは重く、そして暗い。上司も会社や家族のことなど、いろいろな問題を抱えているだろう。しかし部下の前では「自信がある」フリをしなければいけない。上司が明るくなければ、部下は付いてこない。そうした明るさは各方面に伝播していくので、管理職の人はいつも明るい表情でいてほしい。日本の会社の再生は、そこから始まるのではないだろうか。
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