コラム
震災後の円安、その背景には何があるの?:南はるなのFXのヒミツ(3/3 ページ)
東日本大震災の発生後、急激な円高となりましたが、その後は各国の協調介入もあり、今では円安基調で動いています。こうした動きの背景にはどのようなことがあったのでしょうか。各国の様子を中心に追ってみたいと思います。
覚えておきたい、各国の政策金利名と決定機関
金融政策についてはニュースでご覧になる機会も多いと思いますので、すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、参考までに各国の政策金利の決定機関、政策金利名、発表回数をまとめました。特に、政策金利名は国によって呼び名が異なりますので、覚えておくと、経済ニュースがより分かりやすくなるはずです。
また、金融政策に関連して、中央銀行の総裁など要人発言も為替市場に影響を及ぼすことが多いので、主要な人物をおさえた方がいいでしょう。米国では、オバマ大統領、バーナンキFRB議長、グリーンスパン前FRB議長、ガイトナー財務長官など、欧州ではトリシェECB総裁などの記者会見や、議会証言のコメントは影響力が大きく、材料視される可能性が高いですね。ちなみに日銀の白川総裁や菅総理大臣のコメントは、残念ながら市場への影響はあまり大きくありません。そういった点でも、日本円は、ドルやユーロが売買される裏側で変動することが多い通貨なのです。
本日の用語
政策金利:中央銀行が市中銀行(一般の銀行)に融資する際の金利のこと。
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