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省エネ高級扇風機が生んだ、消費者の“必要”という風:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
3万円以上という扇風機では常識外れの値段でありながら、1万台以上を販売している商品がある。その名前は『GreenFan』。省エネ性能とデザインにこだわったGreenFan開発の裏側を開発元のバルミューダ社長、寺尾玄さんに尋ねた。
私のしたいことを貫く
この普遍的な法則は実用品でもデザイン品でも変わらない。法則には3つ目がある。
3.私のしたいことを貫く
世の中の変化や必要に合わせることは重要だが、それが「自分がしたいこと」でなければこだわれないし、売れなくても粘れない。「そんなもの売れない」という恐怖心にさらされれば止めてしまう。
「挑戦や失敗を恐れない心と、学者や業界人の常識を信じない精神が必要です」
「省エネといえばバルミューダというブランドを作りたい」、そう語る寺尾さんの姿は、掃除機に革新をもたらしたダイソンを彷彿とさせる。そうなれるかどうかは、これからの出てくる省エネ商品から見えてくるだろう。
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