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Interview:深澤直人 ±0新プロダクトと新ショールーム(4/5 ページ)

家電雑貨ブランド「±0」の新たなショールームが2011年2月にオープンした。場所は、東京・原宿のキャットストリート。オープンしてまもなく、新ショールームと新プロダクトのデザインを手掛けた深澤直人氏に話を聞いた。

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とはいえ、ワイヤーのシリーズなどはありそうでなかったものだと感じます。エッグスタンドやトーストスタンドなど、とても新鮮です

 黒いワイヤーを使っていろんな道具をつくろうとずっと思っていました。なぜか魅力のある素材です。トースターもあるからトーストスタンドもということで……。外国ではトーストスタンドはよく使うのです。でも日本ではあまり見かけないから日本のトーストにあったものをつくりました。

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 日本は、食に関していえば和洋折衷。もう完全な和でもなければ、完全な洋でもないんですよ。そこのところに独特のカルチャーがある。だからカトラリーなどは外国のものを使うとちょっとサイズが大き過ぎたりするわけです。

 同じに見えてしっくりと馴染む、どこがデザインされたのか分からないような普通のものをデザインしたいなと(笑)。「スーパーノーマル」じゃなくて、「ただのノーマル」、そういう境地に行きたいなという気持ちがあります。

それは一歩踏み込んだビジョンですね

 最近は「最初から古いもの」といっているのですが、買ったときから「別に新しくないじゃん!」っていってほしいくらいの(笑)。そういうと否定的に聞こえますが、「慣れてるからそれでいい」みたいなことです。

 結局、人は馴染んだ日常の道具が好きなのではないかと。頑張ってデザインに凝ったものを買うのではなく、力を抜いて気に入ったものを買うほうが価値が高いのではないかと思うのです。

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