営業マンはモノを売る前に、“先生”になるべき:売り込まず、お客をファンにする方法(3/3 ページ)
「モノが売れなくて困っている」という営業も多いだろう。そうした人は発想を変えて、顧客に情報を提供してみてはいかがだろうか。こうした活動を継続していけば、新たな顧客をつくることができるかもしれない。
自然と契約が増える仕組みができる
情報提供を中心とした営業方法に切り替えると、すぐに効果が現れる場合があります。1カ月もしないうちに「詳しい話を聞かせてほしい」「一度商談に来てほしい」といった反応があるケース。しかし、これはビギナーズラックであることを認識しておいてください。
もちろん、これらの反応も成果ではありますが、相手が欲しがっていた情報をたまたま1、2回の情報提供で、うまく提供できただけという場合もあります。重要なことは、情報提供を通じて「継続的に」営業成果をあげること。真の効果を評価するには、最初の3カ月くらいの反応は無視した方がいいでしょう。
私の経験で言えば、まずは「いつも貴重な情報をありがとう」といった声が戻ってくるようになります。そして、徐々にその中から商品などを購入する人が現れ始めます。あなたの活動が広く認知されるようになり、やがてあなたに対する接し方が変わってきます。専門家の「先生」としてのポジションが浸透してきた証拠。言い換えれば、あなたと顧客の間に信頼関係が築かれつつある状態といえるでしょう。
それは、ある分野について悩むとあなたのことを思い出す、という顧客が1人、また1人と増えていくことであり、同時に成約につながる機会が増えていくということです。これが私の言うところの「顧客づくり」なのです。
この方法は、直接的に商品を提案するわけではないので、多くの営業マンは「本当に成果が出るのか?」と疑問をもつかもしれません。それでもあきらめずに継続してください。信頼関係の構築に焦りは禁物ですし、物事にはすべて初めの一歩があります。まずは名刺を整理して、あなたの価値を伝える相手のリストアップから始めてみてはいかがでしょうか。
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