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「リクシルって知ッテル?」って知っテル? 7本連続CMの舞台裏:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
トステム、INAX、サンウエーブ、新日軽、TOEXの5社が合併し、4月1日に誕生したLIXIL。その知名度を上げるため、7本のテレビCMを毎週放送するプロモーションを行っている。そのプロモーションの裏側を仕掛け人に尋ねてみた。
地震でCM撮影は白紙に
経営統合は4月1日、それに合わせてこのCMは4月上旬にスタートする予定だった。その撮影は3月の中旬。地震の数日後だ。地震後、停電と自粛モードでスケジュールは白紙になった。
「CMオンエア枠をスライドする交渉と、新聞の一面広告掲載日もキャンセル。同時に3人の役者がそろう日を再調整するお願いをしました。もちろんロケハンもし直しです」
堤さんが登場するオフィスとそば屋の2本のCMを、3月28日に1日で撮る。ところが世の中はまだ計画停電、自粛モードのまっただ中。「今の時期にCM撮影かよ」と言われかねない。実際にロケ地から断りが入り、アテがなくなった。
そんな矢先、グループ再編に伴って住生活グループが入居していた日本橋浜町のオフィスが引越し、撮影日の前後ワンフロアが空くという情報がもたらされた。急きょロケハンをして社内でOKが出た。2つ目のCMのそば屋も早稲田の店が見つかった。撮影の数日前だ。ところが計画停電のために、いつ撮影が中止になるか分からない。
「急きょ、やめるかもしれませんから」、CM制作会社にそう伝えて撮影が始まった。
震災後、広告も変わったと言われる。自社の宣伝だけでなく、社会へいかに貢献する企業なのかを伝える必要がある。どんな会社か、メッセージは本音か、消費者に吟味される時代だ。CMも新聞広告もソーシャル戦略の一部になってきた。
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