東北を応援――内閣府、楽天市場、小田急百貨店が「復興アクション」物産展
新宿のデパートで6月23日から、楽天市場で人気の東北のグルメ商品を集めた物産展がスタートした。実はこれ、内閣府が行うキャンペーンの一環として行われているものだ。
6月23日、小田急百貨店新宿店で、物産展「楽天市場 東北グルメ応援市」が始まった。岩手県の義援金付き地ビールやロールケーキ、宮城県のたらこや仙台牛の押し寿司、福島県のカレイ干物や食べるラー油、山形県のさくらんぼ、秋田県の横手焼きそばなど、東北エリア23店舗のグルメ商品が販売される。出店しているのはいずれも、楽天市場のランキング上位に入っている東北六県の店舗ばかりだ。物産展を開くことでインターネットユーザー以外にも東北の魅力をアピールするのが狙いで、楽天は売り上げの1%を義援金として寄付する。
この物産展、実は内閣府主導で4月28日から始まった「復興アクション」キャンペーン(参照リンク)の一環として行われているものだ。同キャンペーンに賛同しているのは、現在220団体。食品だけでなく、船舶、鉄道、ガスなどさまざまな団体、企業が参加しているが、とくに日本百貨店協会は4月28日のキックオフイベントから参加するなど、積極的に参加していた。
東日本大震災以降、日本の消費者には外食や自宅外のレジャーを控えるなどの自粛意識がある(参照記事)。徐々に買い控えや過度な自粛ムードは減少傾向にあるとはいえ、通常通りの生活を送ることが被災地の支援につながる、という目的意識が、復興アクションキャンペーンの根本にはある。具体的には、(1)買いだめを控える、(2)過度な自粛はやめる、(3)節電を心がける をスローガンに、応援ツイートをつぶやいたり、応援バナーを印刷して貼ったりして、「今できることを無理せずやろう」ということをアピールする。
震災から3カ月、復興アクションキャンペーンが始まって2カ月が経つ。被災地の状況や消費者意識は時が経つにつれて変化しており、キャンペーンにも新しい企画が必要になってきている。小田急百貨店での物産展は、キャンペーンの新しい取り組みということで企画されたものだが、このほかにも、以下の各企業による復興支援キャンペーンが、6月から新たに行われている。
企業・店舗名 | 期間 | キャンペーン内容 |
---|---|---|
モンテローザ | 6月10日〜8月31日 | 白木屋や魚民、笑笑などの系列居酒屋で、宮城名物の油麩丼や宮城県の地酒・一之倉など東北の名物を期間限定で提供。 |
アコーディア・ゴルフ | 6月1日〜7月31日 | 系列のゴルフ場および練習場で、募金に協力するとゴルフ旅行が当たるスピードくじが引ける。 |
てもみん | 6月1日〜7月31日 | 利用ポイントを通常の2倍に。利用ポイントに応じて、東北温泉旅行や東北みちのくギフトが当たる。 |
JTB | 6月18日、6月25日、7月2日発 | 会津喜多方の蔵めぐりを行う、一泊二日のバスツアー。参加者には復興アクションロゴ入りうちわを配布、旅行代金の3%を日本赤十字社へ寄付。 |
関連記事
- 復興スマートジャパン
- ケータイゲーム発!「コロプラ」の物産展が大盛況
携帯電話で位置登録をするゲーム、いわゆる「位置ゲー」のコロプラが物産展を開催。たくさんのユーザーを集め、主催者の予想を大きく超える盛り上がりとなっている。どんな物産展なのか? 初日のようすを取材した。 - 63.6%の人が“自粛中”――その理由は
東日本大震災の発生を受け、何かを自粛している人はどのくらいいるのだろうか。電通総研の調査によると、63.6%の人が「自粛している」と回答した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.