検索
連載

株式市場から“自由”になる会社たちの行方ちきりんの“社会派”で行こう!(1/3 ページ)

株式公開すると、投資家から「利益を出し続けろ」「成長を続けろ」というプレッシャーを受ける一方、会社の目標は定めやすくなる、というちきりんさん。近年、あえて株式公開しない企業が増えていますが、そうした企業では目標設定が難しくなるのではないかと主張します。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2008年11月16日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 過去数十年、企業にとっての株式公開(IPO)の意味はさまざまに変わってきました。その昔、ハードルの高かった株式公開は、2000年のITバブル前後に次々と新興市場が創設されたことで、ピークの2000年には年間203社が株式公開しました。

 しかし、2006年のライブドア事件、その後のリーマン・ショックと株価低迷を経て、2010年は22社と最盛期の10分の1の水準まで減少しました。


新規上場会社数の推移(出典:野村證券)

 株式公開のメリットには「名前」と「お金」があります。上場すると「名前」が有名になり、それは……

  • 取引の際の信用力向上
  • 販売時の知名度の向上(マーケティング、広告)
  • 採用時の人気の向上(上場会社に就職!)
  • 経営者の名声の向上(上場会社の社長さん!)

 につながります。

 お金の方は……

  • 資金調達手段が増える(公募)
  • M&Aの財務選択肢が増える(株式交換)
  • 採用インセンティブに株式が使える(ストックオプション)
  • 公開時に多額の資金が手に入る(投資資金調達+創業者利得)

 などがあります。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る