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787就航へカウントダウン。初飛来した日本での“熱い1週間”が始まった秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(2/4 ページ)

ボーイングの次世代中型機787が7月3日早朝、日本に初飛来した。翌7月4日には、羽田に完成したANAの新しい整備ハンガーでその機体を報道陣の前に披露。そして7月5日には大阪・伊丹に向けて飛び立った。787ドリームライナーの、日本での“熱い1週間”が続いている。

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先進テクノロジーをパイロットも実感

「ランディング時の操作はいつもと変わらないので、冷静だったと思います。感動がこみ上げてきたのは、滑走路に降り立ってからスポットに向かうときでした。朝早い時間なのに、たくさんの人たちが手を振って出迎えてくれているのがコクピットから見えましたから」

 そう話すのは、羽田空港への着陸操作を行ったANAの石井正之機長(56)だ。また同乗した塚本真己機長(48)は、787の性能面についてこう語った。

「シアトルを出発するとき、搭載した燃料の量を見て『これで羽田までもつの?』とちょっと不安になりました。ですが実際に飛び始めてみると、燃料の減り方がこれまでの旅客機とは明らかに違う。787の燃費効率のよさや環境への優しさを実感しました」

飛行機と空と旅
乗務に当たったANAの石井正之機長(左)と塚本真己機長(撮影:チャーリィ古庄)

 次世代機787には、さまざまな先端テクノロジーが凝縮されている。なかでも注目を集めているのが、ボディや主翼に採用された新素材だ。従来の旅客機に使用されてきたアルミ合金に代わり、全重量の50%以上にカーボンファイバー(炭素繊維)をベースにした複合材を採用。これにより機体の大幅な軽量化が可能になり、787は同クラスの従来機に比べて20%もの燃費効率向上を実現した。

 787が実際にどんな旅客機なのか──その詳細については、前回のレポート「ボーイング787“ドリームライナー”は空の旅をどう変える?」を参照してほしい。

飛行機と空と旅
会見イベント終了後、ANAの整備ハンガーに移動する787(撮影:チャーリィ古庄)

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