調査リポート
節電が影響、月間のLED電球販売数が白熱電球を初めて上回る
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンによると、2011年6月の電球市場で、LED電球の数量構成比が43.5%と、月間で初めて白熱電球を上回ったことが分かった。東日本大震災以降の節電意識の高まりが背景にあるようだ。
ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンは7月6日、家電量販店店頭におけるLED照明の販売動向調査の結果を発表。それによると2011年6月の電球市場で、LED電球の数量構成比が43.5%と、月間で初めて白熱電球を上回ったことが分かった。
参入企業が相次いだLED電球市場だったが、2010年5月以降、数量構成比は20%で頭打ちとなっていた。しかし、3月11日の東日本大震災後、計画停電などで消費者の節電意識が高まったことで、消費電力の少ないLED電球への需要が東日本を中心に急速に拡大。7月第1週(6月27日〜7月3日)の全国での数量構成比は49.8%と約半数を占めるまでになった。
特に関東・甲信越地区では全国を上回るペースで伸びており、数量構成比は2カ月連続で白熱電球を上回った。ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンでは「LED電球の平均価格動向をみると、需要が急伸した3月以降ほぼ横ばいで推移していることから、今回のLED電球に対する需要増加は価格下落が主な要因ではなく、消費マインドの変化による側面が大きいと考えられる」とコメントしている。
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