残業時間は増えてるの? 減ってるの?
20〜30代のビジネスパーソンは1カ月にどのくらい残業しているのだろうか。インテリジェンスが行った調査によると、平均残業時間は27.9時間であることが分かった。
あなたは1カ月にどのくらいの残業をしていますか? 20〜30代のビジネスパーソンに聞いたところ、平均残業時間は2010年の23.5時間より4.4時間多い、27.9時間であることが、転職サービス「DODA(デューダ)」の調査で分かった。この結果について、DODAは「2008年のリーマンショック以降の不況で残業削減を推進していた企業が、景気回復にともなう需要拡大で、業務量を増やしていることが要因のようだ」と分析している。
男女・年代別にみると、2010年と比べて最も残業時間が増加したのは「女性25〜29歳」(前年比+9.0時間)。次いで「男性25〜29歳」(同+6.3時間)と、男女ともに25〜29歳の残業時間が増加傾向に。一方、企業の中間管理職層である30〜34歳は、男女ともにほぼ2010年と変わらず横ばい。
昨年の調査では、2009年と比較して30〜34歳のみ、残業時間が増えていた。「不況になると中間管理職の残業が増え、好況になると若手社員の残業が増える、実態がうかがえた」(DODA)としている。
職種別の残業時間
残業時間はどの職種が多いのだろうか。職種別に平均残業時間を見てみると、2010年と比べて最も残業が増えたのは「営業職」で+6.5時間、次いで「ITエンジニア」(+4.8時間)、「販売サービス職」(+4.1時間)という結果に。
また1カ月の残業代を残業時間別に見てみると「40〜60時間未満」が月間4.1万円であるのに対し、「60〜80時間」では2.4万円。。残業時間が60時間を超えると、残業代は減少する傾向が見られ、残業時間と残業代は比例しないことが分かった。「裁量労働制などで、一定の見込み残業分以上の残業代が支給されなかったり、残業代の上限が決まっている企業では、残業時間と残業代が比例しない場合がある。また残業時間に見合った残業代がもらえないといった、いわゆる“サービス残業”が常態化している企業も多いのだろう」(DODA)
インターネットによる調査で、25〜39歳のビジネスパーソン800人が回答した。調査日は3月1日。
関連記事
- 大企業の正社員、3割は会社を辞める
東日本大震災の発生以降、「今後どのように働いていけばいいのか」と考えるビジネスパーソンも多いのでは。ポスト大震災の働き方について、人気ブロガーのちきりんさんと人事コンサルタントの城繁幸さんが語り合った。 - 元フリーターに聞く、正社員になって給与は増えましたか
プライベートの面でも「フリーターから正社員になってよかった」という人はどのくらいいるのだろうか。元フリーターに聞いたところ、9割近くの人が「よかった」と回答していることが分かった。インテリジェンス調べ。 - 若者よ、“鶏口”を目指せ!
震災などで先行きが不透明になる中、一見雇用が安定している“憧れの一流企業”を目指す若者たち。しかし、ちきりんさんは若くてもチャレンジングな仕事ができるような企業を選んだ方が、長期的にはメリットは大きいのではないかと主張します。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.