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コラム

中国人が、“日本バッシング”をするにはワケがあるWu Yuの中国版“新人類”とうまく付き合う方法(2/5 ページ)

中国コミュニケーションの極意を伝える本連載。中国流ビジネスと日本流ビジネスの“ギャップ”をご紹介した前回に引き続き、ビジネスシーンでのささいな誤解が、「日本バッシング」のようになってしまった具体的な事例をご紹介していく。

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 私たちからすれば、チェーン店だろうが街の食堂であろうが、ラーメンは調理人がキッチンで調味料の加減や煮込みをしてつくるものと決まっています。つまり、多くの中国人は「日本の企業だから叩いてやれ」というわけではなく、単純に店の調理場でつくられていると思っていたスープが、工場で加工されたスープだったということに驚いているだけなのです。

 かくいう私も中国にいた時は、このラーメンが大好きで、よく食べていたひとり。なので、このニュースを聞いた時、「え! 工場でつくっていたの……」とごく普通にショックを受けています。

 日系企業からすれば、「工場でつくっているのなんてジョーシキだからわざわざ説明する必要はない」と思っていたのでしょうが、私たちからすれば「どうしてはじめから教えてくれなかったんだ」というのが理屈。要するに、この騒動の根底にあるのは、反日感情などではなくラーメンに対する日中間の「食文化のギャップ」だけなのです。

送別会をボイコットされた日本人キャリアウーマン


ビジネスシーンでのささいな誤解が(写真と本文は関係ありません)

 このように、みなさんが「日本叩き」だと感じていることは、実は「反日感情」とはほど遠い単なる「ボタンの掛け違い」が原因であることが少なくないのです。

 それは日本企業だけではなく、個人レベルにも言えます。

 中国の日系企業で働いていた時、日本のある大手企業に勤めるAさんという30代の日本人女性駐在員とお仕事をする機会がありました。

 中国語は大変うまく、性格もマジメでバリバリと仕事をこなす完璧なキャリアウーマンのAさんでしたが、とにかく中国人従業員から嫌われていました。

 「彼女は人間の考え方で理解できないのよ」

 そんな陰口を叩かれ、彼女が任期を終えて日本に帰国する際に催された送別会には、私以外の中国人は誰も参加しなかったほどです。

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