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「不安は増えても、不服を言わず」――震災後、そんな人が増えている(2/2 ページ)
東日本大震災後、「不安は増えても、不満を語らない」――そんな人が増えている。博報堂生活総合研究所の調査によると「世の中に気がかりなこと・不安なことが多い」と答えた人が増え、逆に「世の中にいやなこと・腹の立つことが多い」が減っている。
自己責任に対する意識
震災後、自己責任に対する意識も高まっているようだ。例えば「銀行や保険の金融商品で損をしても、自分の責任だと思う」(39.8%)、「地球環境の破壊につながるような商品が売れてしまうのは、買う方に責任があると思う」(38.5%)と答えた人が増え、いずれも過去最高となった。「回答者からは『自分で情報を収集』『自分で調べる』など、自分基準で情報を選ぶといった答えが目立った。人々は自分の基準と判断を信じて動き始めているようだ」(博報堂生活総合研究所)
また「携帯電話やPCなどでメールをする友人がいる」という人は、20〜40代では2006年から大きな変化が見られなかった。しかし震災後は、50代以上で急増。特に60代は震災前後で9.1ポイントも増えた。さらに60代で「(最近1年間)家庭でPCを使った」人も同8.3ポイント増えた。「緊急時の連絡や情報収集にも役立つデジタル機器や情報装備。シルバー層も自分の身を守るために取り入れ始めているようだ」(博報堂生活総合研究所)
インターネットによる調査で、20〜59歳の男女6000人が回答した。調査期間は5月9日から11日まで。
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