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次の政権は、短命でいい。なぜなら藤田正美の時事日想(3/3 ページ)

また首相が代わる。こうも一国のトップがコロコロ代われば、国民も飽き飽きしているのではないだろうか。こうした状況に対し、筆者の藤田正美氏は「次の内閣は短命政権でいい」という。その理由は……。

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多くの時間は残されていない

 その政権が続く間、各政党は、日本の中・長期的な課題についてそれぞれのアイデアを国民に提示し、じっくり考えてもらう。例えば国の借金について、それをどうやって解決するのかを政党間で競うのである。国家公務員の人件費を削ればいいというような非生産的な議論はもう卒業しなければならない(国家公務員の人件費を2割削ったところで1兆円にしかならず、社会保障費の自然増に食われてしまう程度でしかない)。

 無駄遣いを削るというような耳障りのいい議論は賞味期限切れだ。すでに民主党が予算も精査し、事業仕分けまでやっても、ほんの数兆円の財源を見つけるのがやっとだった。

 格付け会社ムーディーズは、日本国債を格下げした。それがすぐに国債相場の下落につながるとは思わないが、いつかは下落する。その「いつか」が来年なのか、再来年なのかは分からないが、それほど多くの時間は残されていない。

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