みんなちがって、みんないい――画一性の呪縛から抜け出せ:ちきりんの“社会派”で行こう!(3/3 ページ)
NHK系列で放送している「みんなの体操」に出ているアシスタントの女性たちが、みんな同じような見かけであることが気になるというちきりんさん。画一性を重視する日本文化に疑問を投げかけます。
画一性の信仰を捨てるべき
そろそろ日本も「見かけが揃っていることは、質が高いということだ」という意味不明な信仰を捨てた方がいいように思えます。
NHKの体操番組は、若いお姉さんのほかに、おばさんやおじさん、高齢者も出せばいいのです。髪の毛の色や顔つきもいろんな人を呼んでくればいいし、スポーツウエアも各自が好きなものを着た方が素敵です。そういう発想は、日本が世界に誇る“超画一的な組織”であるNHKからはなかなか出てこないかもしれませんが……。
この番組、増え続ける高齢者の健康増進のためにすごく意義のある番組です。ジムに行くお金や機会のない人もいるし、1日ずうっと家にいて同じ姿勢でテレビを見ているような生活の人にとって、とても役に立つ番組です。
けれど、ちきりんはこの番組を見るたびに、「これって北朝鮮の番組?」と思います。「画一的であること」は、「抑圧された」イメージにつながるのです。反対に「豊かである」とは「多様であること」なんだということを再認識させてくれる番組でもあります。
そんじゃーね。
著者プロフィール:ちきりん
兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。著書に『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』がある。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」
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