「組織」や「肩書き」はいらない――早期退職する20代
他にやりたいことがあって会社を転職した20代は、仕事についてどのような考え方を持っているのだろうか。就職後2年未満に転職した20代に聞いたところ、肩書きや組織といった既成の枠組みにとらわれることなく、自己実現を志向する若者の姿が浮き彫りになった。NTTアド調べ。
他にやりたいことがあって会社を転職した20代は、仕事についてどのような考え方を持っているのだろうか。就職後2年未満に転職した20代(以下、20代FA志向者)に聞いたとっころ「スキルアップや資格取得のために勉強していることがある」(42.0%)、「収入よりも仕事のやりがいを重視する」(38.0%)、「会社のブランドにこだわらないほうだ」(37.0%)が上位に並んでいることが、NTTアドの調査で分かった。
20〜40代のビジネスパーソン全体と比較すると、20代男性FA志向者は「収入よりも仕事のやりがいを重視する」(42.0%)、20代女性FA志向者は「他に自分のやりたいことがあれば、すぐ転職(退職)すべきだと思う」(38.0%)と答えた人が多かった。一方「安定した生活をするためには、大企業に入ったほうがよいと思う」と答えた20代FA志向者は全体よりも少なかった。
「『年収』や『企業ブランド』がステータスシンボルとなっていたこれまでの価値軸は、20代の若者には通じなくなってきているようだ。肩書きや組織といった既成の枠組みにとらわれることなく、自己実現を志向する若者の姿が浮き彫りになった」(NTTアド)
「ノマドワークスタイル」に対する意向
既成の枠組みにとらわれないワークスタイルとして話題となっている「ノマドワーカー」。こうした働き方について、20代FA志向者はどのように感じているのだろうか。20代FA志向者の63.0%が「あこがれている」と回答し、全体の51.8%を大きく上回った。
20代FA志向者からは「熱意や情熱、人を巻き込むその人自身の人間力(魅力)が重視される反面、常に前向きでなければ、結果も得られない。最低保証がないため、ある種投資に近い発想が必要。その仕事に対して熟知・新しい発想がなければ、成果を得られない」(女性25歳)、「すごく憧れるけれども、それなりの専門的な力と積極的に自己を売り出せる能力があって、それが認められるからこそ、生活できる程度の仕事に成り得るのだと思う」(女性28歳)といった意見があった。「自由な半面、専門性や発想力、積極性、自己表現力が要求される厳しい現実を覚悟している若者の様子が垣間見えた」(NTTアド)
インターネットによる調査で、20〜40代の働く男女600人(うち20代FA志向者100人)が回答した。調査期間は8月15日〜17日まで。
関連記事
- 大企業の正社員、3割は会社を辞める
東日本大震災の発生以降、「今後どのように働いていけばいいのか」と考えるビジネスパーソンも多いのでは。ポスト大震災の働き方について、人気ブロガーのちきりんさんと人事コンサルタントの城繁幸さんが語り合った。 - 35歳になった時に心得ていないと、ヤバイこと
仕事で成果を上げていくためには、「職務遂行能力」と「仕事への意識・考え方」の双方を身に付けることが大事だという筆者。特に仕事への意識は差が付きやすいということだが、それを高めるにはどのようにすればいいのだろうか。 - 年収1000万円の人に聞く、理想の小遣いはいくら?
年収1000万円以上のビジネスパーソンが毎月自由に使える小遣いはいくらくらいなのだろうか。ビズリーチの調査によると「5万円〜10万円未満」という人が最も多く、次いで「5万円以下」と続いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.