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中国や豪州の景気鈍化懸念が強まり大幅下落清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

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市況概況

日経平均 8575.16円 ▼120.82円
売買高 15億9421万株
売買代金 9237億1400万円
値上がり銘柄 143銘柄
値下がり銘柄 1442銘柄
騰落レシオ 86.52% ▼7.71%

日経平均

米国市場は堅調だが、欧州各国の格下げ懸念や欧米だけでなく中国や豪州の景気鈍化懸念が強まり大幅下落

 米国株は堅調となったのですが、欧州各国の格下げが話題になり、売り先行となりました。為替も円高気味とは言え、比較的落ち着いており、欧州金融不安も一段落となったと思われたのですが、昨日までの急激に戻った相場の反動もあって軟調となりました。ただ、外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も買い越しと伝えられたこともあり、軟調ながらも底堅い展開でいつものことながら指数に方向感もなく、小動きとなりました。昨日売られた商社株などの底堅く堅調となり、買われていた太陽光発電関連銘柄が手仕舞い売りに押されるというような状況でした。

 昼の時間帯からオーストラリアの利下げなどを見て中国や豪州が欧州の景気鈍化の影響を受けて、景気が鈍化するのではないかとの見方もあり、徐々に手仕舞い売りに押される展開となりました。ユーロも弱含みとなったことでさらに欧州の金融不安が強まって売られ、指数もじり安となりました。ユーロが反発となる局面でも株式指数が戻ることも無く、戻りの鈍さを嫌気して手仕舞い売りを急ぐ動きとなり、その手仕舞い売りに押されるのをみてさらに見切売りが嵩むというようにちょっとしたスパイラル的な動きとなり指数を押し下げる場面もありました。最後まで買い気には乏しく、閑散の中で大幅安となりました。

 小型銘柄も手仕舞い売りに押されるもの、値動きの悪さが嫌気されて見切りに売りに押されるものが多く、大幅下落となるものも目立ちました。昨日まで買われていた太陽光発電関連銘柄などが大きく売られ、東証マザーズ指数は大幅安、ジャスダックTOP20も大幅安に近い下落となり、二部株指数や日経ジャスダック平均も下げ渋りましたが、軟調となりました。先物はSQ(特別清算指数)算出を控えて持高調整の売り買いや乗り換え売買が中心とみられましたが、いったん下落となると「戻れば売り」というような雰囲気になって指数をじりじりと下押す要因となったものと思います。

 欧州景気鈍化懸念から中国の景気鈍化懸念が強まり、中国の景気鈍化懸念からオーストラリアの景気鈍化懸念が強まって、世界的な景気鈍化につながるとして日本株も大きく売られました。「閑散に売りなし」とはいかず、ちょっとした手仕舞い売りにすぐに値を崩してしまうという格好で大幅下落となりました。特に何かここまでの戻り相場が崩れるようなことがあったということでもなく、「良い押し目」という見方もできるのではなかいと思います。8500円〜600円水準での値固めとなるのだと思います。

テクニカル分析

日経平均

 雲のねじれに押されるように反落となり、基準線を割り込みました。RSIはまだ上値余地もあったのですが、上昇が止まり、ストキャスティックスは高値圏からの調整を示唆しており、ここで基準線に絡みながら日柄調整となるが、いったん転換線のサポートを試すような値幅調整となるのでしょう。反発となっても雲に押されて上値は重そうです。

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