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M&Aに関する話題などで底堅く、まちまちの展開清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

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<日経平均>8459.98△123.50

<TOPIX>725.68△7.19

<NYダウ>12107.74△4.16

<NASDAQ>2577.97▼25.76

<NY為替>78.06△0.19

前日の大幅高の反動や芳しくない決算を受けて軟調となるもM&Aに関する話題などで底堅く、まちまちの展開

 欧州での資金供給オペに絡んで欧州金融機関の資金繰り逼迫が懸念されたことや前日の大幅高の反動に加え、IT大手の予想を下回る決算の発表もあり、売り先行となりました。ただ、中古住宅販売も前月より増加するといった住宅関連指標の好転やM&A(合併・買収)に絡む話題や好決算発表も好感されて買い直されて切り返し、ダウ平均は前日比プラス水準まで戻りました。欧州金融不安は依然として根強いものの、原油価格の上昇にみられるように信用収縮の動きは一段落、世界的な景気鈍化懸念も薄れていることから、底堅い堅調な展開となりました。

 地合いの好転がみられ、悪材料への反応も限定的となっています。好材料とみられるものにしっかりと反応しており、欧州金融不安は残るもののセンチメントも好転しているとみても良いのでしょう。足元の景況感も悪くないことでそろそろクリスマス休暇後の来年をにらんだ動きも出てくると思います。来年は欧州金融不安が薄れてその後の世界的な景気拡大を期待する動きから始まるのではないかと思われ、基調は強含みに推移して行くのではないかと思います。

 個別には予想を下回る決算を発表したオラクルが大幅下落、連れてIBMが大幅安、インテルやアップルも軟調とハイテク銘柄に安いものが目立ちました。ただ、リサーチ・イン・モーションはマイクロソフトとノキアが共同で買収しようとしていると報じられたことで買われ大幅高となりました。欧州金融機関の資金繰り懸念はあったのですが、住宅ローンに絡む訴訟で和解したと伝えられてバンク・オブ・アメリカが堅調、連れてJPモルガン・チェースな金融株は総じて堅調となりました。信用収縮懸念が薄れて原油先物価格も上昇したことでエクソン・モービルやシェブロンも高く、金先物価格は軟調となったのですが、資源かぶとして買われパブリック・ゴールドやニューモント・マイニング、モンサントなども堅調となりました。景気指標の改善が見られることもあって、フォード・モーターが大幅高、GE(ゼネラル・エレクトリック)も高くなりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株高や外国人が買い越しと伝えられたことから買い先行となり、大幅高の始まりとなりました。上値の重さを嫌気するような動きもみられたのですが、特に売り急ぐようなこともなく、方向感に乏しい展開となりました。持高調整の売り買いが中心と見られ、売り買い大きく偏るようなこともなく、指数は狭い値幅での動きとなりました。値持ちは良いのですがクリスマス休暇を前に買戻しは入るものの積極的に買い上がる動きもないということでしょう。

 米国市場はまちまちとなりましたが、日本市場は3連休を控えて方向感に乏しい閑散とした展開が続きそうです。持高調整の売り買いが中心とみられ、売り買いの偏りがあると指数も振らされるのでしょうが、積極的な売り買いは手控えられ、持高調整の売り買いすら一段落となってきそうで、指数は大きな動きはないかと思います。米国市場でハイテク銘柄などが売られたことや電力料金引き上げのニュースなどもあり、ハイテク銘柄など輸出株は上値の重い軟調な展開になり、幕間つなぎ的に為替の影響が少ない内需銘柄、年末・年始商戦が期待されるゲーム関連銘柄などが個別に物色されるのだと思います。ただ、物色対象が絞られるということもなく、上がった銘柄は売られ、下がった銘柄が買われると言うような目先の値動きばかりを見た展開となりそうです。

 指数の水準に関しては8200円〜300円水準を下値に8500円〜600円水準を上値とした狭い範囲での動きが年内続くのではないかと思います。手仕舞い売りや見切売りも出尽くし、来年をにらんで積極的に買うような動きも期待できず、目先の持高調整と値動きばかりを追うような動きで指数に方向感はみられないと思います。米国市場がまちまちとなり、方向感が見られないことで、本日は日本市場でも3連休を控えた週末ということで手仕舞い売りに押されながらも方向感に乏しく小動きとなると思います。

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