コラム
ちょ、ちょっと怖いよ……海外で行っている「聖ニコラウスの日」:松田雅央の時事日想(2/4 ページ)
12月24日はクリスマスイブ。家族と一緒に食事へ行ったり、彼氏・彼女とデートに行ったりする人も多いだろう。クリスマスとは別に「聖ニコラウスの日」があるのをご存じだろうか。それはちょっぴり怖くて、子供たちは泣き出すそうだ。
地域によってバリエーションがあり、オーストリアでは「クランプス(Krampus)」と呼ばれる伝説の妖怪がニコラウスに同行する。クランプスは黒い毛皮に大きな角を生やし、木の枝を持って悪い子を叩いて回る架空の生き物。明るいところで見るとかなりグロテスクだが、それでも最近の子供たちはニコニコしている。メディアの影響で怖いもの慣れしているということか。見た目は別として秋田県の民俗行事「なまはげ」に似ている。
クリスマス・ストレス
聖ニコラウスの日が終わると、今度はクリスマス。ちなみにドイツのサンタクロースは煙突ではなく窓から入ってくる。
クリスマス時期になると、大いに人を悩ませるのがプレゼント選びだ。人呼んで「クリスマス・ストレス」。毎年毎年、いいアイデアが浮かぶわけでもなく、さりとて何がほしいのか直接聞くのも無粋だし、さりげない会話の中で探りを入れるのがテクニックである。
日本と比べると、ドイツのほうが音楽関係のプレゼントが多いように思う。知り合いの女性は旦那さんに「音楽学校の歌のレッスン」をプレゼントすると言っていたし、両親に劇場のチケットを贈るという知り合いもいる。
何人かの知人に電話でクリスマスプレゼントのことを尋ねたが「妻に聞こえるから、ちょっと言えない」という50代後半の男性もいた。お熱いことで……。
左から:書籍、CD/DVD、エレクトロニクス/家電製品、商品券、ゲーム/おもちゃ、香水、時計/アクセサリー、服、デコレーション、手作りの品、金、家庭用品、下着。クリスマスに何をプレゼントする?(14〜65歳までの1037人にアンケート、出典:Spiegel wissen)
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