連載
エキナカ自販機の売上が、伸びている理由(前編):仕事をしたら“消費者”が見えてきた(6/6 ページ)
自販機市場が低迷する中、売り上げを伸ばしている会社がある。そのひとつが「東日本ウォータービジネス」社だ。同社はエキナカに自販機を展開しているが、どのようにして売り上げを増やしていったのか。そのナゾに迫った。
土肥:笹川さんのお話を聞いていると、少し心配になってきました。女性向けにペットボトルのカフェオレ。しかもサイズは小さめ。30〜40代の男性には、甘い果汁飲料がよく売れる。しかも夕方から夜にかけて。こうした情報を公表すれば、他社が「ウチも真似しようぜ」となるのでは?
笹川:マチナカの自販機は、基本的にさまざまなロケーションでマス層を相手に展開しているので、弊社のようなやり方を真似することは難しいかもしれません。自販機はスペースの関係上、限られた商品しか販売できません。「働く男性のために、果汁飲料を売ろう」といった一定層をターゲットにするのは、難しいかなあと思っています。エキナカという、恵まれたロケーションだからこそできると思っています。
土肥:同じ自販機でも、エキナカとマチナカでかなり違うようですね。
次にミネラルウオーターがどのような人に買われているのか。またどのような時間帯・場所で買われているのか。アレコレ教えていただけますか?
(続く)
関連記事
- なぜ男性ファッション誌『smart』は売れているのか(前編)
男性向けの雑誌が苦戦している。しかし逆風が吹き荒れる中でも、売れている雑誌がある。それが男性ファッション誌の『smart』だ。販売部数を伸ばしている理由、そして若い男性の心をつかむ秘けつなどを、太田智之編集長に聞いた。 - アフター3.11、ビジネスパーソンはどう変わった? (前編)
震災後、多くのビジネスパーソンが自らの働き方を見直し始めた。約4割の人が「仕事に対する価値観が変わった」としているが、具体的にどのように変化したのか。アンケート結果を基に、リクナビNEXTの黒田真行編集長に解説してもらった。 - もはや100円でも売れない……自販機不況に活路はあるか?
デフレの進行や、不況による従業員の削減などによって、自販機での売り上げが急減している。そしてその理由としてさらに、“お手軽から本物への変化”がある、と筆者は指摘する。 - 日本一“高い”ジュースを買いに行く
先週のトップ10で日本一安い自販機を探しに行った筆者。今度は“日本一高いジュース”を売っている自販機が千葉県船橋市にあると耳にして、実際に買いに行ってみることにした。 - 新しい仕事に挑戦しても失敗ばかり……どうすればいいですか?
企業のトップに、読者からの悩みに答えてもらうシリーズ「“働く”について聞いてきた」。今回はJR東日本ウォータービジネスの田村修社長に話を聞いてきたが、一体どのような答えが返ってきたのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.