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医者は病気のことなら何でも分かる――そう思っていませんか?:大往生したけりゃ医療とかかわるな(1)(3/3 ページ)
「ちょっと具合が悪くなると、すぐ医者にかかる」「医者にかかった以上、薬をもらわなければ気がすまない」などと思っていないだろうか。そこで医療に対して、自分がどのくらい思い込んでいるのか、チェックしてみよう。
(5)医者は病気のことなら何でもわかる
身体や病気のことはいろいろわかってきましたが、まだわからないことがたくさんあります。否、わからないことの方が多いといっていいのではないでしょうか。
したがって、いくら勉強していてもわからないことが、いくらでもあるのです。
しかし、患者を前にした臨床場面では、「わからない」といえばヤブ医者扱いされてしまうので、わかっているような顔をして理屈をこねることになります。
だから、わからないことをわからないとはっきりといえる医者は、よほど勉強しているか、不勉強を棚に上げて臆面もなくわからないといえる鉄面皮な医者かのどちらかでしょう。
ただ、実際問題として、患者に向かって「わからない」というにはよほどの勇気が必要です。それにもかかわらず口に出せる医者は、何がわかっていて何がわからないのかを心得ていると受け取り、信頼してもいいと思われます。
【設問(6)以降は、次回に】
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