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世界とは“自分の見えている範囲”:ちきりんの“社会派”で行こう!(3/3 ページ)
私たちが何気なく使っている“世界”という言葉。しかし、それは誰もが共通して持っている概念ではなく、「個々人の見えている範囲に過ぎない」とちきりんさんは説きます。
世界とは“自分の見えている範囲”
この例に限らず、私たちが理解しておくべきは、自分が「これが世界の現状だ」と思っているものは、決して“世界”の現状なんかじゃないということです。
個々の人が知っている範囲が、その人にとっての世界に見えているだけです。誰かが「ばかげた意見」を口にしたとき、私たちは「あいつはホントに分かってない」と思ったりします。
けれど本当は、その人には、自分には見えていない、何か別の世界が見えているのかもしれないのです。
9.11はこれからも多くの人の記憶に残り続けます。けれどパキスタンで9万人がなくなった地震は、遠からず「なかったこと」になってしまうでしょう。一方、それをずっと身近に見知っている人にとっては、世界はまったく違ったものに見えていることでしょう。
そんじゃーね。
著者プロフィール:ちきりん
兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。著書に『自分のアタマで考えよう』『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』がある。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」。
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