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コラム

なぜ駅にホームドアの設置が進まないのか杉山淳一の時事日想(5/5 ページ)

駅ホームからの転落事故が後を絶たない。自殺や携帯端末の注視など理由は多岐にわたり、対策はホームドアや点字ブロックの改良が主だという。しかし、私たちは最も効果的な解決策を持っている。心だ。

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 要するに「まわりの人々が気を配り、目の不自由な人に声をかけましょう」という話だ。「なんだそんなことか……」と思われるかもしれないが、これはかなり効果的で、新技術は不要な上、コストもほとんどかからない。啓発ポスターの掲示ならすぐにできるはずだ。

 車内や駅の「携帯電話のマナー放送」の半分を「ホームで目の不自由な人を見かけたら声をかけましょう」に差し替えてもいい。今すぐにでもできそうなことが、なぜか半年経っても実施されていない。

 それなら、まず鉄道利用者の私たちから始めてみるのはどうだろうか。ホームに危なっかしい人や白い杖を持つ人がいたら、ホームの中央へ誘導しよう。しかし「声をかける」という行為はかなり勇気がいる。私もそうだ。では、声をかける前の段階の「見守る」ならどうか。これならすぐにできる。

 やろうじゃありませんか。


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