連載
鼻水や咳を薬で抑えるのは誤り:大往生したけりゃ医療とかかわるな(7)(3/3 ページ)
「鼻水や咳がでるので、薬を飲もう」という人は多いはず。しかし薬の力で細菌を捻じ伏せるのではなく、本来備わっている免疫力で外敵をやっつけることも必要ではないだろうか。
私は、これまでどんなに具合が悪くても、食べることを欠かしたことはありません。それは、食べものが治す源、“薬”だと思っているからです。食欲がないから欲しくないとか、砂を噛むようで味がないからいらない、とはいいません。とにかく、流し込む、後はオートマチックになっていて吸収されるわけですから。もっとも、よほど体調の悪い時は、流し込んだ後、吐きそうになります。ですが、そろっと布団にもぐり込んで30分程度身動きしないでいると治まります。食べものは“薬”だと思っていますから、薬にうまいまずいはないはずです。
また、胆石や尿管結石の除去手術も、この範疇に入れていいと思われます。一見、痛みの原因となっている石を取り除くので、原因療法風ですが、石のできる原因まで除去しているわけではないので、対症療法の変形と考えていいのではないかと思います。
さらに、高血圧や血糖のコントロール(高血圧や糖尿病の治療)も、将来、余病の発生の防止ですから、ここに入ると思われます。
(連載「大往生したけりゃ医療とかかわるな」終わり。続きは書籍でお楽しみください)
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