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コラム

なぜ「孤独死」が増えているのか? 減らす方法はある窪田順生の時事日想(2/5 ページ)

近ごろよく報道される「孤独死」。元タレントの山口美江さんなど有名人もそのような最期を迎えた。だが、この問題を10年近く取材している筆者に言わせると、やはりここにも「裏」があるようだ。

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孤独死現場でも見た「遺書」や「ゴミ屋敷」

 都内の1Kマンションで孤独死をした40代女性のマンションで遺品整理の手伝いをした時、遺体の脇にあったバッグの中からメモがでてきた。家族や姉妹に対してうまく付き合うことができない自分への苛立ちのようなものが記されており、最後には「私の代わりに生きて」と乱れた文字であった。神奈川の公営住宅で孤独死をした70代の女性の部屋は、すさまじいゴミ屋敷だった。カーテンも昼間から閉め切られており、周囲との付き合いも拒絶をしていた。

 30年以上、変死体や腐乱死体の運び出しをしている男性は、かつて私にこんなことを言った。

 「昔から孤独死や餓死なんて普通にあった。ニートとか引きこもりとかって呼び方は変わっただけで昔は“変わり者”としてある時、ミイラになって見つかる。マスコミが騒ぎ過ぎてっから、そういう予備軍みたいな連中も“オレもやばいかも”と引きこもっちゃうんじゃないのか」


孤独死した70代女性のキッチン。極度の潔癖性なのかコップにラップがかけられている

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